今より一昔前。 アーケードゲームが全盛期のころである。 このころの筐体というものは、 最近のようにアップライト式ではなかった。 「インベーダー」ゲームの台、といえば お分かりになられるであろうか。 そう、「テーブル式」の筐体である。 平面になっているため、真上からの照明では 画面に光が反射してとてもゲームどころではない。 だからこのころのゲームセンターというものは 薄暗い照明しかつけられなかったのである。 「ゲーセンが暗くて入りにくい」という変な定説は ここにあったわけだ。 ・・・えーと、何の話だったか。 そうそう。 そのころのゲームセンターにおいて、 画面がひときわ目立つゲームが現れたわけだ。 「女の子がパイロットのシューティング」 画面は原色系で明るい色使い、 ゲーム中に時折入る、カワイイ「ボイス」 それまでのゲームには余り見られなかった要素が 盛り込まれたシューティングゲーム。 それが「プラスアルファ」だった。 ところで、1989年当時のシューティングゲームといえば 「エリア88」「グラディウスIII」「インセクターX」 「ヘルファイアー」「ゼロウィング」 などの、横スクロールシューティング、そして 「TATSUJIN」「大旋風」「イメージファイト」 「フェリオス」「ブラストオフ」 などの、縦スクロールシューティング。 今現在のゲーセン事情を考えると なんと発売数の多いことだろう。 もちろんこの他にもゲームは発売されていたわけで、 プレイヤーたちは 自分のやり込むべきゲームをいろいろと 模索していったものであった。 ・・・また本筋から外れてしまったか。 んで、「プラスアルファ」だが 「ギャルゲーシューティング」というジャンルから見ると 当時は「フェリオス」なんかもあった。 アチラは、ゲーム中のご褒美的な位置付けで 女の子(アルテミス)を売りにしていたものであった。 「プラスアルファ」の方は パイロットが女の子という設定である。 以下にプロローグというか簡単なつかみのストーリーを 紹介してみる。
「少女戦士のセリアとルゥミィが、 変身戦闘機パーマインとプリルに乗り、 支配された7つの国々の大ボスを倒すため 出発した。」 出典:ゲーメスト1989.Julyより。 |
何とも単純なストーリーのようであるが。 シューティングゲームとしての出来は なかなかのものである。 では、このゲームの説明に入る。
画像でご覧の通り、 オーソドックスな縦スクロールシューティング。 操作は8方向レバーと ショットボタンとハイパー発射ボタン。 この「ハイパー」とは、 シューティングで俗にいう「ボンバー」のこと。 |
* また、ストーリーにある通り、 全7ステージ構成で、各ステージの最後には ボスが控えている。 最終ステージのボスを倒すと1周クリア、 以後周回を重ねていくこととなる。 わたしが進めたのは4ステージまでである。 ああ、ナサケない。 * では、このゲームの特徴でもある 自機「パーマイン」「プリル」について。 アイテムを取ることにより、 3形態にチェンジすることが出来る。 このアイテムは、空中の敵(カブのような形をした敵)を 倒すと出現する。 出現して何秒か毎にそのアイテムが変化し、 「プーペラ」「ジター」「ヘリポ」の それぞれに変形出来るわけである。 その時の自機と同じものを取っても、パワーアップは しないので注意。 パワーアップには「ショットアップアイテム」を 取らなければならない。 また、自機の形態により「ハイパー(ボンバー)」の 効果が違ってくるので、取り間違えることのないように。
第一形態:「プーペラ」 | 自機の姿は、レシプロ機。 ゲームスタート時の形態で、前方3方向ショット。 パワーアップすると最大9方向ショットになり、 ほぼ前面をカバー出来る。基本はこれで進む。 たいていの場面に対応出来るのが強み。 ハイパーは、ごく一般的な「ボンバー」と ほぼ同じで、自機を中心に円状に爆風が広がる。 使いやすい。 |
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第二形態:ジター | 自機の姿は、ジェット戦闘機。 攻撃が前方集中型になる。 左右に蛇行するエネルギー弾が特徴。 これは最初は1つだが、パワーアップすると4つになる。 ハイパーは、これもまた前方集中型で およそ自機の幅2キャラ分位のエネルギーの渦を 前方に発射する。自機を動かすとそれにつれて 動かすことが出来るのだが、やはりいま一つ使いにくい。 他の機体に飽きたら使ってみてもいいだろう。 |
第三形態:ヘリポ | 自機の姿は、ヘリコプター。 特殊な機体で、ショットを打つと 少し後ろに出てから前方に飛んでいく。 後方もある程度カバーできるところが最大の特徴である。 慣れてくると、一番使い勝手のきく機体であるという。 ハイパーは、自機のいる位置を基準に、 自機の後部から画面の横一直線にエネルギーの弾幕が 張られたようになり、それが画面上方へ流れていく、という なにか「モップでひと拭き」のようなボンバーとなる。 発射してからほんの少しタイムラグがあるので 気をつけて使うこと。 |
また、このゲームには「隠しキャラ」がいろいろ存在する。 地上物を破壊した時に現れるもの、 ハイパーを発射すると現れるもの、 上を通過した時に出現するものなど。 少し紹介する。
1:1UP | 地上物を破壊すると、時折ボーナスキャラに変わるのだが それがたまに1UPキャラに変わる。 必ず取るべし。 取ると「ワンナップ!」とセリアが喋る。 |
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2:隠しハイパー | 各ステージの特定の場所でハイパーを使うと 地上に「ハイパー」アイテムが現れる。 隠されているところには、 たいてい2個のハイパーがあるので、 実質1個増えることになる。 ただし、ハイパーの使い方によっては 2個出現しない時があるので注意。 ハイパーを散ると「ハイパー!」とセリアが喋る。 |
3:隠しキャラ | 地上の特定の箇所を通過すると、 隠しキャラが現れる。 ただし、その地点を5回通過しないと完全に出現しない。 完全に出現した時点で5000点入る。 出現すると 「イェイイェーイ」とセリアが喋る。 |
このゲームのもう一つの特徴、それがステージクリア後の ルーレットチャンス である。 ステージクリア時に持っている「ハイパー」の数と 同じ回数だけ、絵合わせルーレットに挑戦できるのだ。 うまく絵が揃うと、揃った絵によって 「次のステージスタート時にハイパー1発追加」 「1UP] 「ボーナス得点」 「スカ」 「ルーレット強制終了」 など、いろいろなボーナスがある。
ちなみにこの画面は すべてハズれてしまった時の画面。 1回でも当たりが出ると ガッツポーズの画面になるのだが・・・ |
とにかく、このゲームで目立ったのは 主人公「セリア」である。 なにしろ、プレイする時はたいてい1人、 1P側のセリアのグラフィックは頻繁に見られたが、 2P側のルゥミィは、ほとんど見られることはなかったろう。 筆者の場合、友人たちとよくプレイしていたので 幸いにも目にする機会は多かったのだ。 そんないきさつもあってか セリアの方は、近年発売された 「ゲーム天国(メーカー:ジャレコ)」において プレイヤーキャラの一人として抜擢されたが ルゥミィは影も形も見られなかった。 唯一、SS版「ゲーム天国」の3ステージクリアデモで セリアのセリフの中に一言二言出てきただけである。 不遇のキャラである・・・
ちなみにこの画面は PS版「GUNばれ!ゲーム天国」のセリア。 キャラデザが変わったからだろうが、 あかぬけたというか、なんというか・・・ |
また、このゲームはシューティングゲームとしての 評価も高く、当時のゲーメスト大賞シューティング部門で 6位につけていたことからも、それがうかがえる。 本来なら、 「ゲームストア」の方へ収録されてもいいゲームなのだが やはり「セリア」「ルゥミィ」の存在が大きかったわけで・・・ そんなわけで、このゲームはギャルゲーである。 なんと言われようと。 たぶん(弱気)。
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